My new gear...

2016年夏から登山やツーリング等々旅のお伴に連れ回していた愛用のコンデジOLYMPUS Stylus 1sがついに壊れてしまった。電源はまだかろうじて入るし撮影も一応可能な状態なのだけど、背面液晶が取れてしまい起動時にレンズが出たり引っ込んだりして妙な動きをするようになった。

 

Stylus 1sは片手でも撮影できるくらい軽くて小さくて、旅行や登山には必携の相棒だった。全国津々浦々をこのカメラと共に旅し、数万枚の写真を撮った。洗練されたデザインもシャッター音も格好良くてお気に入りのカメラだった。
だが、ついに別れの時がきたようだ。7年以上酷使してきたのだし、故障は致し方ない。さすがに買い替え時か…苦渋の決断に至った。

 

特にメーカーに拘りがあったわけじゃないんだけど、自分がこれまで使ってきたデジカメはすべてOLYMPUS製だった。自分なりに色々調べて、その当時出回ってる、かつ予算の範囲内で欲しいと思った製品がたまたまOLYMPUSだったという偶然なのだ。

 

最初は今度こそ脱OLYMPUSしようと思っていた。粉飾決算事件を起こした会社としてのオリンパスには失望させられたし、その後カメラ事業を譲渡したと聞いたので、さすがに次こそはOLYMPUSは無いな…と思っていたのだ。


というわけで、お迎えする機種を選定するにあたり、以下のような条件を考えた。

 

  1. レンズ交換式
  2. 小型・軽量で携帯性に優れる
  3. 防塵・防滴性能や耐候性を備える

 

1.は「流石にこの歳でもうコンデジもないか…」という見栄のような気持ちもあったけど、そろそろ「カメラらしいちゃんとした交換式レンズで写真を撮ってみたい」という希望が大きかった。昔は貧乏でレンズを買う金も無かったためコンデジ一択だったが、今は流石にそれくらいの蓄えはある。一眼レフでも良かったのだけど、最近はメーカー各社もミラーレスの方に力を入れているとのと、2.との兼ね合いでミラーレス一眼を中心に探すことにした。

 

2.は自分の使い方がカメラを山や観光地などに携帯して、気になった被写体を気軽にパシャパシャ撮りまくる、というアウトドアスタイルなので小型・軽量で持ち運びし易いカメラは絶対条件とした(具体的にはボディ本体だけで400g以下くらい)。一般的に一眼レフとミラーレスなら、構造的にミラーレスの方がボディは小さく抑えることができるし、またセンサーサイズもフルサイズよりAPS-C、4/3型の方が同じくボディもレンズも小型・軽量化できる。もちろん画質はフルサイズの方が良いのだが、自分はそれほど画質には拘らなかったため、センサーサイズもAPS-Cか4/3に絞ってレンズも含めて小型・軽量のカメラを探すようにした。

 

3.も2.との関連で「アウトドアでの酷使に耐えるタフネス」が希望だったので防塵・防滴性能はやはり外せなかった。山行中雨に降られたり、転んで土を被ってしまったくらいで壊れてしまうようなヤワなカメラでは困る。冬山は基本行かないが、厳冬の低温環境でも耐えるような耐候性もあれば尚良しとした。

 

以上の条件で調べまくっていたところ、「OMデジタルソリューションズ」という
聞き慣れないメーカーの「OM SYSTEM OM-5」がまさに上記の条件にピッタリ一致することが分かった。

基本情報|OM-5|OM|OM-D|デジタル一眼カメラ|製品・オンラインストア| OM SYSTEM公式サイト|OMデジタルソリューションズ
https://jp.omsystem.com/product/dslr/om-omd/om/om5/index.html

ボディもレンズも小型・軽量なマイクロフォーサーズのミラーレス一眼。アウトドア向けをアピールしており、防塵・防滴性能に加え-10℃の環境でも動作する耐候性。デザインもカメラ然とした見た目が良い。
ーーこれだ。
でもメーカー名が気になる。聞いたことのない会社だった。で、調べてみたらオリンパスから譲渡されたデジカメ事業を引き継いだ会社とすぐに分かった。正直、「またお前か…」と苦笑いしてしまった。もはや腐れ縁だ。

 

さて生活に余裕が出てきたとはいえ、やはりレンズ交換式のカメラの価格はコンデジの何倍もする高級品。購入を決めてクリックする時は指が震えていた。そして数日後、"My New Gear..." OM SYSTEM OM-5は我が家にやってきた。

左がStylus 1s、右がOM-5

Stylus 1sと比較してみるとまごうことなくOLYMPUSの魂を継承したカメラであることが分かる。しかし箱がダンボール製になってしまってちょっと貧相…梱包は重要なユーザー体験なのでそこはちょっとこだわって欲しかった。

 

そして先日、さっそくOM-5を引っ提げて横浜の公園に繰り出し試し撮りをしてみたが、使い勝手もStylus 1sとさほど変わらず、実際に操作してみても戸惑うことなくすんなりと撮影に入っていけた。もちろんコンデジとレンズ交換式ではレンズ交換やズームの仕方など細かい違いは色々あるのだが、UIが過去のOLYMPUS系と似ており物理ボタン配置や液晶画面のメニューなど勝手知ったる操作感だったのが幸いだった。

 


相変わらず写真の腕自体はお察しだが、素人の腕でもカメラの性能は段違いに良くなっているのが理解できた。特に夜景の手ブレ補正機能がエグいくらいに優秀で、専用モードにすれば手持ちでもシャープな夜景を撮影することができるのには驚いた。まだまだ完全に使いこなせてはいない状態なので、オンラインマニュアルを読みながらじっくり勉強したい。

 

というわけで、ありがとうStylus 1s。よろしくOM-5。もう少しOLYMPUS系カメラとの付き合いは続いていくようである。